会長挨拶

年頭のご挨拶

 日本数理生物学会会員の皆様

 新年おめでとうございます。

 本年1月より会長をつとめることになりました重定です。事務局も岡山大学から東京大学に移り、幹事長には稲葉寿さんが就任されます。事務局共々これからの2年間どうぞよろしくお願い致します。

 はじめに、巌佐庸前会長と梶原毅前幹事長を中心とする前執行部の皆様には、この2年間学会運営に並々ならぬご尽力をいただきありがとうございました。ご承知のように、本学会は1989年に設立された数理生物学懇談会を引き継いで2003年に発足しました。学会化間もないこの時期、巌佐前会長は運営委員と密接に議論を重ねながら、機動的で迅速な運営体制固めに力を注いでこられ、その成果は着実に実を結びつつあります。

 また、昨年の九州大学で開催された年大会は日韓合同国際会議となりましたが、韓国を初め国外から多くの参加者を迎え、実に多様な分野と手法が集まった充実した会でありました。参加者の皆様も、数理生物学にはまだまだ新しい可能性が秘められており、また、国際性の高い刺激的な分野であると感じられたことと思います。本大会にご尽力頂いた佐々木顕大会委員長をはじめ九大の皆様に心より感謝致します。

 今期の私の任務は、こうした前執行部が敷かれた路線を基本に据えて、数理生物学のさらなる発展と普及の為に何をなすべきか、皆様と一緒に模索していくことだと考えています。そのためには、会員の皆様が学会運営に関心を持って下さることが大切です。今年の12月には次期会長と運営委員の選挙があります。前回の投票率は僅か23%でした。今回は是非積極的に投票して下さるようお願い致します。

 さて、言うまでもなく学会の主要事業の一つは年大会であります。今年は例年と異なり、米国のSociety for Mathematical Biologyと本学会との共催で、JSMB-SMB Joint Meetingが米国カリフォルニア州San Joseで7月31日〜8月3日まで開催されます。日本側の大会責任者には横浜国立大学の松田裕之さんが就かれました。実は2001年に同様のJSMB-SMB合同会議がハワイで開催されており、今回は2回目となります。私自身、ハワイの会議で米国の数理生物学の動向に直に触れ、また、多くの新しい出会いに恵まれ大変刺激的だったことが思い出されます。San Jose会議も一層充実した会議になると期待しています。皆様にはどうぞふるって参加されますようお願いいたします。

 なお、詳細はJSMB-SMB Joint Meetingのウェブサイトhttp://abacus.bates.edu/~mgreer/smb_jsmb_2007/をご覧ください。

 次年度の大会は、例年通り9月に、京都の同志社大学今出川校舎で川崎廣吉大会委員長のもとに開催される予定です。詳細は決まり次第お知らせいたしますのでこちらの方も是非予定表に入れておいて下さい。  このように、今年はSan Jose会議があるので、国内の年大会はありません。それを補完する意味でも、会員の皆様が独自に企画される国内集会やシンポジウムなどが研究交流の重要な場となります。大変喜ばしいことに、最近、数理生物学関連の集会が急増しており、若手育成を目指すもの、テーマを絞った専門性の高いものなど多岐に渡っています。開催に当たっては、是非、学会ホームページ, ニュースレター やBiomathなどを利用して会員に広報して頂ければありがたく思います。また、今期は時田恵一郎さんを委員長とするサーバー運営委員会がホームページの更なる充実を掲げています。HPやメーリングリストを通して一層活発な情報交換が行われることを期待しています。

 さて、会員の皆様は本学会に何を期待しておられるでしょうか。折々に聞こえてきた声を思い出すまま挙げてみますと:

さらに本音のところを聞きたいものです。どうぞ忌憚ないご意見をお寄せ下さい。

2007年1月
日本数理生物学会会長 重定南奈子

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