会長挨拶

JSMB-SMB 合同大会を終えて

2007年8月25日
数理生物学会会長 重定南奈子

 新年おめでとうございます。

 2007年7月31日〜8月3日まで,日本数理生物学会とThe Society for Mathematical Biology との合同大会が米国San Jose市で開催されました。本大会は2001年7月,ハワイのHiloで開催 された第一回合同大会から数えて6年ぶりの日米合同大会となります。日本からは70名近くが参加し, 合同大会の名に相応しい大会となりました。SMB側の大会委員長のMeghan Burke 教授も、 日本からの参加者の多さと発表の質の高さをたたえて、意義深い共催であったとの感想を述べておられます。 会議の様子については9月発行のJSMB Newsletter No.53に掲載の日本側大会実行委員長松田裕之さん の記事に詳しく述べられていますのでそちらをご覧ください.

 参加者の皆様ご苦労様でした。夏休みを迎えて旅費の高騰している時期に,取り分け若い 世代の研究者が多く参加されたことは,私にとって何よりの喜びでした。合同大会の意義は, まず、国外の研究者との直接の交流であろうと思いますが,加えて,日頃あまり身近でない分野 にふれることの出来る良い機会でもあります。最近のSBM年会の特徴として,システムバイオロジー、 発生、形態形成、ガンなどのミクロレベルの発表が、生態、進化、保全、疫学などのマクロレベルを 上回る勢いですが、今回は日本からの発表者も,ミクロ分野での発表がこれまでになく目立っており、 若い世代を中心に新しい分野へ裾野が広がりつつあることを実感しました. JSMB Newsletter No.53には、「新しい研究の芽を育む会」から渡航支援を受けられた若い研究者の 参加報告を中心に編集されていますので、彼らのビビッドな感想を読んでいただければと思います。 

 サンノゼ合同大会は、また、第17回日本数理生物学会大会でもありますので、同会場で日本数理生物学会総会 を開催しました。ここでは皆様にご記憶願いたいものを幾つかピックアップしてご紹介させていただきます。

尚、2009年は日本数理生物学会の前身である日本数理生物学懇談会が設立されてから20年目に当たります。 運営委員会では、20周年の記念事業について検討を初めているところですが、その一つとして、現在, 瀬野裕美さん、竹内康博さんを中心に、数理生物学に関するシリーズ本の出版が企画されています。 皆様方からも、よい企画のアイデアがありましたらご提案くださるようお願いたします。

今年度の学会賞は以下の方々が受賞されました。

 さて、今年度もはや半ばを過ぎましたが、今後に予定されている学会関連事業についてご案内をさせていただきます。
 今年は,サンノゼの会議があったため,国内での大会はありませんでしたが,いわばそれに代わるものとして, 以下の集会が数理生物学会後援で行われます。

 最後に、今年度最後の重要イベントとして、12月に次期会長と運営委員の選挙があります。皆様の一票が学会の 発展につながります。どうぞ、積極的に投票してくださるようお願いたします。

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